ケアホーム~地域での生活を支える人々

<ふくはまの風 第13号 2008/11/26より>

ケアホームってどんなところ?

 障がいのある人たちが4~7人くらいで支援者(世話人さん)と共に暮らす場所です。ここで重要なことはケアホームが普通の「家」であって「施設」ではない、ということです。

 共同生活の中で一定のルールのようなものはありますが、一人一人がその人にあわせた援助を受けながら、その人らしく生活する場所です。

  

ケアホームで働く世話人の方々の声~Q&A~

Q.どのようなきっかけで世話人の仕事をはじめましたか?

  • 人に勧められて…最初は不安だらけの心でこと仕事を始めました。
  • 常勤の仕事を辞した時にお話しがあり、やりがいのある仕事かなと始めました。
  • 障がい者の親族を持つ知人に声をかけられて始めました。
  • ケアホームの仕事をしている友人から世話人募集の話を聞き、面接を受けました。

Q.世話人としてどのようなことにやりがいを感じますか?

  また、心に残った出来事などありますか?

  • 初めの頃、茶碗を割ってしまったことがあって、ピリーッとした雰囲気になってしまいました。それでも「割れてもいいんだよ」「怪我がなくてよかったね」とだんだんと心を開いていってくれました。
  • 家族に話すように、心を開いてその日の出来事を話してくれるときにうれしく思います。また、お互いを思いやりながら生活していて、私たちが忘れかけている優しさを取り戻すことができる…そんな力を持っているように感じます。
  • よい会話ができて利用者さんの笑顔が見られると、くつろいで過ごして頂いているのかなと感じられ、やりがいにつながっています。それと同時に母親がホームに来た際に話している姿を見て、当たり前のことながら、家族の存在の大きさも感じました。
  • 利用者の方、一人一人の個性とニーズに自分を合わせ、気持ちや感情を共に
  • するように努力をしています。日常の中の些細と思えることに、それぞれこだわりがあり、それを本人が何よりも幸せと感じていることに感心しています。

Q.この仕事の大変さ、難しさは何ですか?

  • 朝の支度をもう少しスムーズにいけるといいのだけれど…世話人同士でもよく相談しています。
  • こちらの思い通りにいかず、時間に間に合わない苦労があります。個人の状況に応じた支援の難しさを感じます。施設の職員さんとも支援方法を相談していきたいです。
  • その日によって様子が変わるので、その都度支援の仕方も調整しなければと思います。決められた時間の中で、世話人の仕事を果たしながら、利用者さんとの会話の時間を作り出すことに苦労しています。
  • 予定の時間に合わせて声かけをするなど、こちらが支援をする事と、本人の力でできる事を見守る事のバランスをとることが難しいです。

地域のみなさまへ

 ケアホームは「地域社会の中で普通に暮らす」という当たり前のことを目指しています。

 しかし、そのような当たり前の生活をするためにクリアすべき課題が多くあることも事実です。利用者さんの暮らしがより一層充実するように世話人さんを中心に支援の質の向上に努めています。

 今後も当法人の運営するケアホームを温かく見守って頂けたら幸いです。